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本稿は2008年5月12日に円山公園を訪問した時の訪問記です。八坂神社に隣接し、京都市内最古の公園として親しまれる同地の歴史を、かつて「真葛ヶ原」と呼ばれた安養寺の寺域から紐解きます。「関西建築界の父」と称される武田五一が策定したマスタープランと、七代目小川治兵衛(植治)の手による回遊式日本庭園の構造に着目しました。琵琶湖疏水を引き込み、自然主義的な水の造形美を追求した近代作庭の白眉を、設計者の思想や時代背景と共に辿った記録です。
本稿は2008年05月10日に、伏見稲荷大社の北側に位置する「大橋家庭園(苔涼庭)」を訪問した際の記録です。明治44年(1911)より4代目・大橋仁兵衛が隠居所として造営したこの庭園は、名作庭家・7代目小川治兵衛(植治)の監修・助言を得つつも、施主自らの構想が色濃く反映された独特の美学を持っています。「苔涼庭(たいりょうてい)」の名は、家業である鮮魚商にちなんだ「大漁」への祈りが込められています。京都市登録文化財である明治期再興の貴重な「水琴窟」や、12基もの多彩な石燈籠が織りなす露地風の意匠について、現所有者との対話や文化財保護の在り方に関する考察を交え、格調高く記述しております。
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