アーカイブ:2009年 8月 04日
本稿は、2008年5月14日に訪れた京都「錦市場」の歴史を、特に江戸時代から現代にかけての変遷に焦点を当てて綴った続編です。かつて幕府公認の「三店魚問屋」として独占的営業を許されていた錦小路が、江戸中期にライバル市場との争いにより存続の危機に立たされた際、私財と情熱を投じて市場を救った絵師・伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)の知られざる功績を詳述しています。青物問屋「枡屋」の主としての若冲の奮闘、そして明治維新後の特権廃止、昭和の卸売市場移転といった時代の荒波を乗り越え、今日まで「京の台所」としての賑わいを守り抜いてきた市場の逞しい歩みを描き出しています。
本稿は2008年5月14日、京の台所として親しまれる「錦市場(にしきいちば)」を訪れた際の記録です。平安京開闢直後にまで遡る通りの歴史を紐解き、かつて「具足小路」と呼ばれた道が、宇治拾遺物語に記された「清徳聖(せいとくひじり)」の奇妙な説話を経て「錦小路」へと改称された由来を詳述しています。豊富な地下水に恵まれた立地から魚市場として発展し、江戸時代に幕府から公認された特権的な魚問屋としての歩みを紹介。約1,300年の時を経て、今なお活気あふれるアーケード街に並ぶ多彩な店舗の様子と、京都の食文化を支え続けてきた市場の精神を伝えています。
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