アーカイブ:2009年 8月 02日
本稿は2008年5月14日、京都・堺町通に店を構える創業明和元年(1764)の箸専門店「市原平兵衞商店(いちはらへいべえしょうてん)」を訪れた際の記録です。かつて御所御用達を務めた「御箸司」としての歴史を持ち、現在は400種類以上もの膨大な品揃えを誇る同店の魅力を詳述。長い年月を経て燻された煤竹(すすたけ)を用いた名品「みやこばし」をはじめ、魚の骨を外すような繊細な所作を可能にする極細の「喰い先」へのこだわりを考察しています。産地の職人と連携し、代々新しいものを創り続ける老舗の姿勢と、道具を通じて日本の食文化の奥深さに触れる喜びを綴った一編です。
本稿は2008年5月14日、京都・四条烏丸に位置する京唐紙の老舗「唐長(からちょう)」のショップを訪れた際の記録です。舞台となる「cocon烏丸」は、建築家・隈研吾氏が昭和初期のビルをリノベーションした建物であり、そのファサードには唐長伝統の「天平大雲(てんぴょうおおぐも)」が大胆にあしらわれています。17世紀から唯一途絶えることなく続く唐紙屋としての歴史、約600枚に及ぶ伝来の板木、そして手のひらで文様を写し取る独特の技法について詳述。桂離宮や寺院の襖を彩ってきた伝統美を、現代のライフスタイル(小物や食器、建築デザイン)へと昇華させた、コンテンツとしての強みとデザインの本質を鋭く考察しています。
アーカイブ
カテゴリー