アーカイブ:2008年 10月 27日
本稿は2008年05月10日に東山本町陵墓参考地を訪問した時の訪問記です。本町通の町並みの合間にひっそりと佇むこの地は、承久の乱という歴史の荒波に翻弄され、歴代最短の在位期間で廃位された仲恭天皇の真陵である可能性を秘めた聖域です。江戸時代の尊皇思想から明治の治定に至る陵墓探索の歴史を紐解きつつ、現在の「九条陵」が明治期に新設されたものであるという事実、そして宮内庁の内部資料において「現陵よりも確かなり」と注記された経緯を詳細に記述しています。本稿では、比定されぬまま今日に至る「参考地」という存在の不確かさと、そこに漂う歴史の哀愁を格調高く綴っております。
本稿は2008年05月10日に東福寺の塔頭・霊雲院を訪問した時の訪問記です。南北朝時代に岐陽方秀により開創された不二庵を前身とする本院は、肥後藩主・細川家ゆかりの「遺愛石」を寺宝として今に伝えています。幕末の密議や捕虜収容所といった多彩な歴史の舞台となった境内には、昭和の作庭家・重森三玲が修復および作庭を手がけた名園が広がっています。須弥山思想を具現化した「九山八海の庭」と、寺号を象徴する「臥雲の庭」が織りなす対照的な美学、そして重層的な砂紋の意匠について、歴史的背景を交えながら格調高く記述しております。
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