アーカイブ:2009年 5月 24日
本稿は2008年5月12日に、南禅寺界隈別荘群の一つである「洛翠(らくすい)」を訪問した際の記録です。明治42年(1909)、藤田財閥の藤田小太郎邸として名匠・七代目小川治兵衛により作庭されたこの庭園は、施主が手がけた琵琶湖の航路事業を象徴するかのように、池全体を「琵琶湖」に見立てた独創的な構成を持っています。伏見城の遺構と伝わる「不明門」や中国伝来の「画仙堂」など、歴史的建築物が点在する中、琵琶湖疏水を引き込んだ躍動感あふれる水系が庭を貫きます。訪問直後の2009年に保養施設としての役目を終え閉鎖された、近代京都庭園の貴重な一場面を記した記録です。
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